フロイドローズ、トレモロアーム、トランスポーズ・トレモロ プロのギタリストが使っているギターアームについて、種類と解説します。

昔、ナイトレンジャーというハードロックバンドのブラッド・ギルスというギタリストが、アームをむちゃくちゃかっこ良く使っているのをビデオで観て、アーム付きのギターが使いたくなりました。

当時僕はアーム付きギターを持っていなかったので、友達のものを借りて、弾きまくっていたら、アームが折れたことがありました。その友達は、笑って許してくれたので良かったのですが、なぜ折れたのか、当時よく分かりませんでした。今になって思うと、普通の6点止めの「トレモロアーム」をねじも緩めず、ガンガンアップダウンで使ったのが悪かったんだろうな。そして月日がたち、いろいろなアームを使っていくうちに、3つのアームの種類に落ち着きました。

フロイドローズ

まずは「フロイドローズ」というタイプのアーム。冒頭のギタリスト、ブラッド・ギルスやヴァン・ヘイレンスティーブ・ヴァイ、そのスティーブ・ヴァイの師匠、ジョー・サトリアーニスティーヴィー・サラス、スティーブ・スティーブンスなどなど、数多くのギタリストも愛用しているアームのタイプです。
アームダウンさせるとギターの弦がデロンデロンにたるんで、口では言い様のない音がする。アームアップも、気持ちいい上がり方をしてくれて、とてもカッコイイ音をしているのですが、僕には少しアームが重く感じるのと、ロック式なのでブリッジ側にもチューニングするツマミがあり、ライブで激しい動きをすると右手がそのツマミに当たったりして、チューニングが狂ったことがあり、ちょっとやり辛かったので、最近はレコーディング用で使っています。
ボディを多く削るので、音が軽くなるのですが、VAN HALENモデル(米国アーニーボール・ミュージックマン社製)はそれでも太い音がでます。

トレモロアーム

次に、「トレモロアーム」のWilkinson/ウィルキンソンをのせて作ってもらったストラトギター。
ウィルキンソンにした理由は、ギターを作ってもらう時に、アーミングがゆるくて楽なヤツは?と聞くとウィルキンソンだと言われたので。
これはフロイドローズとは違いロック式ではなく、普通のタイプで、アームもとてもゆるい力でアーミングができて楽です。それとフロイドローズもそうなんですが、2点止めになっているので弦高の調整が簡単で、2か所のネジを上げ下げすればOK。6点止めのように、1コずつネジをゆるめてアームの調整をして、弦高も1コずつ調整するという手間がいらず、じぶんのベストな状態にもっていくのがスピーディーになりました。(僕は、こ~う感覚てきに、パパッとできないとイライラしてきてダメなんです。)
それと、僕のギターは、弦高をギリギリまで下げているので、アームの調整が面倒だったのですが、ウィルキンソンにしてからは、すごく良くなりました。あのジェフベックのような、アーミングもできるし、ゆる~いビヴラートもきれいにでるし、今までで1番のアームですね。

トランスポーズ・トレモロ

そして最後に、STEINBERGER/スタインバーガーの「トランスポーズ・トレモロ」です。
これはスタインバーガーを使った人しか分からないと思うのですが、アームのアップダウンがキーボードのピッチベンド状態で、例えばコードを弾いたまま、アームダウンさせると、そのコードの音の状態のまま下がっていく(C→B→A#→A)という特別なアームです。僕が使っているのは、スタインバーガーで何種類かあるうちの、アームがロックできるタイプで、万が一弦が切れても、手もとでアームをロックすれば”アームなしギター”と同じ状態になり、チューニングが狂わないという、とても便利な代物です。
最近スタインバーガーを使っている人を見ないのですが、昔はアラン・ホールズワースやTin Machine/ティン・マシーン(デビット・ボウイがいたバンド)のギタリスト リーヴス・ゲイブレルス、そしてデュランデュランの元?ギタリストウォーレン・ククルロが使っていました。確か、ヴァン・ヘイレンがミュージックマンとスタインバーガーのどちらかで、シグネイチャーモデルを作るか悩んでいたというのを、昔雑誌で読んだ記憶があるのですが、それくらい精度の高いギターなんです。ちなみに、僕が初めて買ったギターが、このスタインバーガーです。

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