Rainbow Children/レインボウ・チルドレン
Prince/プリンス(2001年発表)
ギタリスト推薦CDアルバム

久しぶりのプリンス名義のアルバム
まず、音が太い!1音1音がしっかりと太いんです。
それから、僕はプリンスの今までのアルバムは、”実験的な音がプリンスらしい音”(※1)っという印象だったのですがこの「Rainbow Children:レインボウ・チルドレン」は、音も曲もマイルド。でもバンドの1発録りっぽいノリが主流で演奏に”あたたかみ”があるんです。

「CDでなぜココまで音が太くできるの?」限界を超えているような音圧感!他のCDと同じ音量で聞き比べてみても、音が大きいし分離が良い。
できればちゃんとしたオーディオシステムで聞いてほしいです。そうするとこのCDの凄さが、よく分かると思います。持っていなかったら、電気屋のスピーカー売り場でスピーカーの試聴と言ってCDをかけてもらってもイイかもしれない(笑)(それで気に入ったらもちろんスピーカーを買うのもいいし。)

聴き方の1例としては
パンニング:曲によって定位をかえているので、例えばハイハットの位置がどこにあるかを、全曲通して注意して聴いてみるのもおもしろいと思う。定位がハッキリしていて、音の太いこのアルバムならではの聴き方だと思います。

では、なぜこんな太い音が出せるのか?
僕もそれを1番知りたい!!(笑)僕のアルバム「SWEET CLASSIC」のマスタリングをしてくれた、石原氏は以前「海外の大物アーティストがツアー中、日本でレコーディングをする」ということでレコーディングアシスタントをしたそうです。機材をスタジオにセッティングして準備を整えると、その”海外の大物アーティスト”がスタジオに入ってきた。なんとそれはプリンス!!プリンスのレコーディングが見られると思い内心大喜びしているとドデカイSPが、スタスタと近寄ってきて一言「Get Out!」。まぁレコーディングの様子は見ることができなくても、ミキサーのセッティングだけでも見られるだろうと思いレコーディング終了後、中に入ると、ミキサーは全部きれいにフラットに戻っていたそうです。アシスタントがいる場合は、あとかたづけはアシスタントに任せることがほとんど。石原氏はそれを期待していたのですが、それすらも見ることはできなかったそうです。完全シークレットで有名な人だけに、やはりこの音の良さを解明するのは難しいしょうね。

ツアー「レインボウ・チルドレン」感想 東京公演 IN 武道館  2002年11月18日

武道館へコンサートを見に行くのは、Beckのライブ以来ひさしぶりです。
中に入り、席を探して辿り着くと、2階席なのですが、ステージの真正面の席で、とてもいいポジションでした。

僕の中でなぜだか“on timeで始まる”ような予感がしていたら、19:00ちょうどに照明が落ち、場内は大盛り上がり。すると、1人だけステージに現れた人がいる。ゆっくりと、ドラムセットに向かって歩いて行くのです。「ん??」と思っていたら、なんとそれがプリンス!!そしていきなりプリンスがドラムを叩き始めたんです。もう感動の嵐!サンプリングで「叫べー!」「さわげー!」「俺のドラムどう?」と日本語で会場をあおり、その上プリンスのドラムはムチャクチャ上手い。ドラムの音もおもしろくて、トータルのドラムの出音に“ディレイ”と“ワーミーのダウン”を足した様な音にしているので、1発スネアをたたいただけで“まさにプリンスの世界!”という感じでした。

そしてギターを持ちかえてレインボー・チルドレンに流れ込んでいく。黒っぽいスーツに白いシャツ、ノータイのプリンスはスタイリッシュに、エモーショナルに、ときにはコミカルにオーディエンスを盛り上げていく。とにかくカッコイイ。

ステージは15分から20分を目処に、内容の展開があり、まったく飽きさせない。ステージの作り上げ方、観客とのコミュニケーションのとりかたなどホントにすばらしいですね。 とは言え「テレキャスター使ってる」とか「セミアコ弾いてる」とか、すっかりギターキッズに戻っている自分もいて、とても楽しかったです。

そして、2時間30分後、「明かりは点くな!!」の願いも虚しく、最高のコンサートは幕を閉じました。
ステージを見ているとつくづく「音楽を愛してる人なんだなぁ」と痛感してしまいました。それから、プロのエンターテナーとしての存在感!を感じました。人それぞれ、好きなアーティストがいると思いますが、僕の場合はプリンスですね。音楽がわかってくるにつれて、プリンスの凄さがわかってくると僕は思っています。また次の目標ができました・・・。

<Amazon内容紹介より>
The artist who first blurred lines between sexy and innocent, male and female, slavery and freedom is once again the topic of heated conversation. Prince's long-awaited controversial new album is now available.

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