ray of light/レイ・オブ・ライト
MADONNA/マドンナ(1998年発表)
ギタリスト推薦CDアルバム

マドンナのことは昔は、そんなに好きじゃなかったけど、流行りは押さえる人だとは思っていました。ところがレイ・オブ・ライトを聞いた時は、マドンナってすごい人なんだと気付きました。どこがすごいかと言われると難しいけど、曲作りも、プロデュースも人選も自分でやっているし、ただ流行りを押さえるだけでなく、自分のカラーにしている。だんだんと、オーラというかアーティストとしてのカリスマ性が本物になってきた人だと思う。マドンナファンの人は「そんなの知ってるよ」って感じだろうけど、途中から好きになった僕は、そう感じました。さて、CDの方は、全体の音の使い方がすごく好きです。特に打ち込み物なのに、ギターをすごくうまく使っていて、こんな使い方ができるのかとすごい勉強になりました。リズムの音の重ね方、定位、音量バランス、EQ、フレーズ、フィル、アナログシンセの使い方(カットオフ、レゾナンス)や音色、エフェクト処理、ディレイの使い方(ダブっぽい?)など数え切れないくらい。要は、僕好みなんだけどそれにしてもすごいアルバムだなと思います。

特に1曲目のDROWNED WORLD/SUBSTITUTE FOR LOVEなんかは、外部のスタジオを使う時に、必ず聞かせてもらう曲になっています。なぜかというと、僕の中で好きな音色にしたいから、そのスタジオのスピーカーの特性とか部屋の感じとかを知りたいんです。例えば「このスタジオの聞こえ方だと、この曲のベースはこれくらいに聞こえるから、下の方(低域)はこれくらいまで上げれば大丈夫かな」という自分の中で基準を作るために、1曲目を聞かせてもらっています。それだけこのCDは聞いています。他に何枚かCDは持って行って聞くのですが、絶対聞くのは、ray of lightでそれも1曲目が多いです。

いろいろな所を聞いてしまうのは僕のクセみたいです。曲全体も好きなんだけど、音色とか、細かいエディットとかも、随所にあって、ヘッドフォンで聞くのもおすすめします。

多分、オケ作るのも大変な時間が掛かっているんだろうなと思うし、プログラミングも何回もやり直したんだろうなと思いながら聞いていると、すごくやる気が出てくる(僕は)。作り上げる事の大切さを学びました。

今の所、曲もプロデュース1人で全部やっています。それが、曲もプロデュースも共同で、プログラミング/アレンジを別の人と一緒に制作するというのは、結構たいへんだと思うけど、イイ作品を作る上では、そういう事も重要かもしれない。

<Warner Music Japanより>
マドンナの歌声が奏でる、ひとすじの愛の光。ポップでアクティヴ、そしてセンチメンタルな真実の姿がここにある。ヒット・シングル「フローズン」「レイ・オブ・ライト」収録。

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